「フリー」の意味わかってる?大手スーパーブランド商品デザインに「フリー素材」のイラストが。

「フリー素材」「フリー画像」などと、無料で配布されている画像は多くありますが、何に使ってもいいというわけではないことをご存知でしょうか?

商用利用OKと書かれていても、販売する商品そのものやパッケージに使うことはNGであることが多いです。つまり、フリー画像を使って利益得る行為はアカンでしょ、ということ。

 

大手スーパーブランド商品にフリー画像のイラストが

昨日、ショッピングモール併設の大手スーパーで買い物をしていたところ、陳列している商品に、有名なフリー素材の画像とそっくりのウサギのイラストが使われているのを見かけました。

大手スーパーブランドの商品

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作者のかたに連絡を取ったところ、ずいぶん驚いておられ、早速大手スーパーの本部へ調査依頼を出されたとのこと。中国製と書かれている商品のため、やっかいかもしれないと不安そうでした。

作者さんの納得いく対応がなされることを願っています。

 

フリー画像で商売するのはNG

フリー画像を、自分のWebサイトの挿絵に使ったり、学校内での掲示物に使ったり、という範囲なら問題ないでしょう。

しかし、そのフリー画像を、自分の商売・ビジネス上で主たる存在として使い、利益を得るのは許されないと考えるのが無難です。つまり、自社のロゴや、商品のデザイン・パッケージ、クライアントに納品するWebサイト、もしかしたら折り込みチラシに使うのもNGかもしれません。

「商用OK」というのは、商業用のWebサイトや店舗が広告のモチーフとして使うのはOK、というレベルのお話。フリー画像を使った品物で利益を得た場合、「商用OK」の域を超えて「営利目的での利用」ということになってしまいます

 

画像の盗用を防ぐ手段は?

2020年東京オリンピックの公式エンブレムに対して、ベルギーのデザイン会社から「盗用」を指摘された日本人デザイナーの話題は、誰もが知るところだと思います。

なんとこのデザイナーは、他にもデザイン盗用の疑惑が持ち上がっており、関係した飲料メーカーは、キャンペーン商品のバッグの一部を取り扱わない事態になっています。

文章の盗用なら、テキストデータであるため、検索することで見つけることはできますが、デザインや画像になるとそうもいきません。

デザインや商品が公にされた後で、「あっ!?どこかで見たことある」と、たまたま見かけた人が指摘するという流れになってしまうのですね。

今回私が見かけた、大手スーパーのブランド商品も、「わんパグ」をよく知っている私(ひそかにファンなのです)でなければ、気がつかないでしょう。

まさか、商品を企画したデザイナーが「今回は、わんパグのイラスト使ってみました♪」なんて自己申告するはずもないですし。大手スーパー側もこれをチェックする手段がないわけですから、気の毒な話です。

別件ですが、私の知人が、プロフィール画像を無断で加工して痩身サロン店のWebサイトに使われるという事例もありました。すぐ削除してもらえたらしいですが、気持ち悪い話です。結構有名なお店だったらしいですが、Web制作業者が勝手にやってしまったのかもしれません。

デザイン・制作をする人間のモラルに任せるしかないのでしょうか

特にプロフェッショナルな人は「フリー」の意味を今一度よく考えて。インターネットは無料だからって、何やってもいいわけではないのですよ!