先日、珍しく私の投稿のコメント欄が盛り上がりました。たいがい、サイバーセキュリティやSEO、製造業のマニアックな話題など、内容がかなり偏っているため、なかなか多くの人には受け入れられない内容になっているのですが(笑)
なんの話題だったかというと、ハンバーガーチェーン店最大手の「ポテト」について。この日、期限切れ寸前の運転免許の更新をするためにやむなく外出した帰りに寄ったお店での出来事でした。
提供されたポテトがタイムアウトだった
そんな大したことではないのかもしれません。ミディアム3個分くらいのポテトが、バギングステーション(揚げたポテトが置いてあるところ)に残っていました。
ところが、複数ある備え付けのタイマーがどれも動いていなかったのです。動作していれば、「7」や「3」など赤いランプで表示されているはず。
あいにく私はSW(スゥイングマネージャー)経験者。そのハンバーガーチェーン店の別店舗で働いていたことがあったため、困ったことに、店舗の商品管理やクオリティについてはいまだに目について仕方がありません。
そこへ、私はポテトのSサイズとコーヒーを注文。まさかね、まさかそこから出さへんよね…と思っていたら案の定、クルー(従業員)が普通にバギングステーションのポテトを詰め始めました。
いや、もしかしたら私の見間違いかもしれない。あのタイマーは、動いてないようで、実は動作しているのかもしれない。揚げたポテトは「7」分間、バギングステーションで保管されますが、そのタイマーが動いていればもうすぐ「6」になるはずです。
そのときの私は、おそらくタイマーを凝視している妙な客だっでしょう(汗)
「お待たせしましたー」
提供されたポテトは明らかに、揚げたてではありませんでした。そしてタイマーもずっと「7」のまま。
「これ、タイマー切れてますよね?」
たまらず私が言うと、クルーが慌てて「揚げたてご準備します!!」
他店の社員かマネージャーかとでも思ったのでしょうか。数分後に客席へ届けてくれたクルーの表情は固まったまま。申し訳ない、私はただの客だったのですが。驚かせてしまったようです。
余談ですが、「揚げたてご準備」って、多くの店舗で使われている言葉ですね。実は私も複数店舗で働いたことがありますが、どこの店舗でも同じ言い回しをします。教わってもいないのに、不思議です。
ポテトハイクオリティシステムはどこ行った?
お店に入ったのは、平日の昼ピークも過ぎたアイドルタイムの時間。とはいえ、2階客席は半分以上が来店客で埋まっている状況。小さな駅そばのサテライト(商業施設に併設しているような店舗)で、結構お客さんが入っている方だと思います。
なのに、あのポテトの管理状況はおかしい。少なくとも3分おきにはポテトを製造していないといけないはず。昼ピーク後はヒマヒマだった私のいた店舗でも、タイムアウトのポテトを提供するなんてことはしなかった。いや、できなかった。なぜなら、そう教育されていたから。
むしろ、ストックしておくのはもったいないということで、オーダー受けてから製造し、揚げたてを提供することで大変喜ばれていた記憶があります。おかげで「ワンスモール」ポテトSサイズ1個だけをぴったり目分量で揚げる技が身につきましたが。
通常、30分ごとの売り上げに対してストックするポテトの量が決められています。ポテトの調理時間は約3分。ウエイスト(廃棄)する3分前には新しいポテトの製造にかかるので、あれらのポテトがタイムアウトなら、少なくとも次のポテトのバスケットはフライヤーに浸かっていなくてはなりません。しかし、それもなく。そのポテト、いったいいつのやつ?
3分ないし1分半ごとにポテトを製造していれば、かなりの確率でお客様にはアツアツの揚げたてポテトが当たることになるはず。私がいた頃は確か「ポテトハイクオリティシステム」っていうマニュアルがあったんだけど。あれどうなってしまったんだろう?
どうやら広範囲で残念な状況らしい
もしかしたら、たまたま悪いタイミングに当たったのかもしれない。そう思って、何気なくFacebookに投稿したら、出てくるわ出てくるわ。結構あちこちでそのハンバーガー店のクオリティの低下がみられているという情報が。
かつてそのハンバーガー店で「カスタマーファースト」など教わって楽しく働いていた身としては、なんとも残念な現状です。
たかがファストフードかもしれませんが
私はこのハンバーガーチェーン店で何店舗かアルバイトで働き、トータルでいうと3年程度しかないとは思います。しかし、どこの店舗でもみんなやる気満々で働いていて、新人にも暖かく接してくれる人たちばかりでした。
一時期いたドライブスルー店舗では、シフトスケジュールの偶然で店内スタッフが全員男性になり「オトコナルドや!」なんて面白がっていたこともありました。
また、サテライトでマネージャー教育を受けたときの、社員のA丸マネージャーからの言葉は今でも印象に残っていて、もしかしたら今の私の根っこに当たる部分になっているかもしれません。
「できない理由を探さない。自分の言葉で伝える」
そのせいか、「でも、だって、どうせ」とか「誰々が言ってたから」とか聞くと猛烈にイラっとします。「自分で考えて喋れ!」って思ってしまいますね。
たかがファストフード、かもしれませんが、私にとっては「おもてなし、ホスピタリティ」を教えてくれた職場で、とても記憶に残っています。
昨今のWeb業界を見ていると、あれやこれやと全自動で集客する「仕組み」とか「カラクリ」などが氾濫しており、どうも「人の心」を失っているとしか思えない事例を見受けます。ネットで儲かるとおバカさんになる人がたまにいるようで、これもまたとても残念な気持ちになりますね。
「私が、僕が」と自分の言いたいことばかり発信する。情報を垂れ流す。書き込みをする。挙げ句の果てには人のをパクる。
それ見た人がどう思うのか考えたことある?「いいね!」の背伸びはもういいよ。イタい自撮りもいらんから。
Web屋のくせに、こんなことばかり言ってしまうのは、やはりそのハンバーガー店で働いていた頃に教えられた「カスタマーファースト」「ホスピタリティ」精神の影響かもしれません。
いいか悪いかはわかりません。それをめぐって同業者と喧嘩になることもあります。でもまあ、私はこれが信条なので、このままこれでいこうと思っています。
また、このハンバーガーチェーク店については、メディアであれこれ騒がれてしまっていますが、「ポテトに関してはこの店のが好きだ」という人が多いのですから、そこのクオリティは落として欲しくはないなあと思いました。
なんだか、ハンバーガー店のポテトについて語るみたいなブログになってしまいました。
最後に無理やりWebに結びつけた感もありますが、そこは気にしないことに。
ひさーしぶりのマクドナルド。 明らかにタイムアウトのポテトを提供されたので、どうしても気になり「タイマー切れてま す よ ね…?」と言うと、大慌てで「揚げたてご準備します!」社員が何かと思われたかないやな客やアイドルタイムと…
森川 美奈さんの投稿 2016年3月13日