和歌山県の本州最南端にの地に、「すさみ町立エビとカニの水族館」というユニークな水族館があります。昨年、紀勢自動車道が開通し、新しくできた「道の駅すさみ」内に移転してきました。
実は、10年近く前にふらりと一人で訪れてから、エビとカニに特化したマニアックさに惹かれて、すっかりファンになった水族館です。
そして、当時会社員だった私が、「将来、誰かのビジネスのクリエイティブな部分でお手伝いするような仕事をしたい」と、ふとインスピレーションを感じた場所が、この水族館でした。
一時期は経営難から閉館の話も持ち上がっていたことから、微力ではありますが、1口5,000円の「サポーター」として、もう何年か登録させていただいています。今日は更新手続きを兼ねて、ぶらっとのぞいてきました。
私の名前は、「アンボイナ」という猛毒の貝の上に掲示されています。
アンボイナのようにイモガイの仲間の中には、歯舌と呼ばれる猛毒の針を持つものがあり、小魚などを刺してマヒさせて丸呑みにします。殻が美しいので、不用意に手に取ると、刺されて死亡することもあります。
ずいぶん物騒な貝ですが「私がこの水槽のサポーターです」と書かれていますので、私は猛毒の貝をサポートしていることになります。なんだか面白い。
「幸せを呼ぶ」?青いアメリカンロブスターもいました。
甘エビの泳ぐ姿を見ることもできます。来館者の中に必ず「うまそう」と言う人がいますね。
そして最近では、甲殻類だけでなくサメや魚類も水槽で見られるようになりました。
しかしよく見ると、タカアシガニの爪がサメの胴体に少し食い込んでいます。痛くないのでしょうか。彼らは何を考えているのだろうかと思うと、何だか不思議です。
水族館の中は、多くの人でにぎわっていました。以前、「日本童話の園公園」内にあった頃とはえらい違いです。夏には体験型の新しい施設もできるようなので、とても楽しみです。
そしてちょうど今日、5月3日は例年、すさみ海岸で「イノブタダービー」が実施される日です。雄の猪と雌の豚を交配して生まれたのがイノブタで、このすさみ町の名物でもあります。
たくさんのお店が並んでいて、大盛況です。しかしメニューをよく見ると、「イノブタ」の文字をあちらこちらに見かけます。そう、イノブタを使ったメニューなのです。
可愛いイノブタちゃんのレースを、イノブタ入りのカレーを食べながら見るという…
ちょっと複雑な気分でしたが、美味し…楽しかったです。
「道の駅すさみ」で、お土産に買った押し寿司も、イノブタです。
新しい道の駅ができて、商品のラインナップがずいぶん変わりました。梅やみかんだけでなく、「イノブタ」をブランディングした商品がとても多く増えていたんです。
自分が今のビジネスを始めるきっかけになった場所が、盛り上がるのはなんだか嬉しい気分です。
楽しいところに人は集まる。そして盛り上がる。わかっているようで、つい見失いがちなところかもしれません。地域活性化のいい事例を見れたような気がしました。